スペインでは“左” [ラ・リーガ・エスパニョーラ]
週刊スポーツ誌の発売は毎週火曜日。 今週発売された「週刊サッカーダイジェスト」には興味ある記事が載っていた。 購入した人も多いと思うが。 記事のレイアウトのベースカラーはエスパニョールの色と思われる、青紫。 普通にネット掲載される写真やTV映像では割と明るめの青かとおもっていたが、微妙に紫が。 これはレアル・マドリーの青紫に通じるものが。
少し前だったか、スペインのリーガ・エスパニョールのチームの分類をするのに、スペイン王室ゆかりのチームとそうでないチームとの説明がついていた記事を読んだことがある。 勿論チームのエンブレムに王冠がついているかどうかですぐ明らかではあるが。
スペイン王室ゆかりがレアル・マドリーとスペインそのものの名前がついているエスパニョール。 だからこの2つを応援するサポーターはどちらかというと共通の考え方をしているらしい。 片や、王室など既存の権威とはかけ離れたところにいるのがバルサ、こちらは大袈裟にいえば対極にいる自由、独立みたいな象徴。 そのため、バルセロナ・ダービーは、グラスゴー・ダービーのように地元では熱い戦いになるということらしい。
エスパニョールのトレーニング・ウェアやアウェーのユニフォームがたすきがけのような斜めの太めのラインが入っているが、これは多分勲章などの飾り帯のつもり。 日本でも皇室の天皇陛下や美智子皇后陛下が正式の装いの時に勲章と立派な帯リボンを斜めにかけるので。
さて「週刊サッカーダイジェスト」8月18日号の特集記事のタイトルは
〔スペイン発最新レポート〕 エスパニョール 中村俊輔の充実の日々
その中で注目は〔現地スペイン人記者アンケート〕
「リアルなNAKAMURA評」
として記者4人の回答が載せてあるが、そのなかでQ1最適だと思うポジションは?とQ3懸念される点は?への回答
マルカ紙 ディダク・ピフェール
Q1「左サイドかトップ下」 理由:エスパニョールには、ルイス・ガルシア、コロミナスのように右が多い。 だから左で使われる。 だが、中村の場合はメディア・プンタ(トップ下)もあり。
Q3「しいて言うならフィジカル面」 理由:いい選手は、どこへ行ってもいいプレーをする。 そういう意味では不安要素はないが、しいて言うならフィジカル、当たりの強さだろう。
ムンド・デポルティーボ紙 アナ・コルドベージャ
Q1「左右両サイド」 理由:高精度な左足を持っているので、左サイドが一番適しているように思う。 とはいえ、今まで行われた試合を観た限りでは、右でも問題ない。
Q3「変化に慣れるのに時間を要しそう」 理由:スペイン・リーグは日本やスコットランドのリーグと全然システムが違うため。
ローカルテレビ局『TV3』 インマ・カサレス
Q1「左サイド」 理由:やはり左サイドだろう。 中村の左足キックはかなりクオリティが高い。 彼の利き足が左というのもあるが、左サイドでプレーするのが一番彼にとって自然であり、これから中村がどんどん進化していけるポジション。
Q3「プレースピードの遅さ」 理由:まだプレシーズン中だし疲れの影響もあるのだろうが、最近のプレーを見ると少しスピードが遅いように見える。
ラジオ局『RAC1』 エドワルド・デ・バタージエ
Q1「トップ下と2ボランチ」 理由:メディア・プンタ(トップ下)、あるいはドブレ・ピボーテ(2ボランチ)の一角である攻撃的MFの位置がいい。 彼はボールをどんどん前に動かせる選手だ。 トップ下ならゴールを狙える率が高まるし、サイドなら斜めから真ん中に切れ込み、攻撃に絡むことができる。
Q3「スペイン語の習得」 理由:以前、国外から来た選手で、スペイン語ができなかったためコミュニケーションが上手くとれず、取り残されていった選手達がいた。 ある程度の語学取得は選手にとっても大切なこと。
この記事は、親善試合の対リバプール戦前の、練習試合2試合後に書かれたもの。 どの記者も中村俊輔選手の技術がデラペーニャ選手並で、今後エスパニョールの攻撃のオプションが増え、ボールキープの時間がかなり増え、攻撃的で、より展開力のあるチームになると評価しています。
スペインのスポーツ紙などのメディアの記者が、自然と“左”と答えているところ、そしてまだ伸びる可能性があるとしているので、これからは日本代表でも“左”もあり?
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