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Sport.esで、中村俊輔エスパニョール移籍について語る [ラ・リーガ・エスパニョーラ]

2009年8月7日付けのSport.esで中村俊輔選手は、エスパニョール移籍について語っていた。

そのなかで、今まであまり語られていなかった部分を日本語で紹介する。

記事のタイトルは「多くのオファーを断った」、かなり長いインタビュー記事。

中村俊輔は、物腰柔らかな、それでいて反応が素早く、そして控えめな人。 一挙手一投足が日本では記事になるメディアが追っかける選手だが、尊大な態度を微塵も見せない。

スペインとは全く異なる文化を持つ日本で育ちながら、一生懸命溶け込もうと努力している。

エスパニョールのこの夏の移籍で中村俊輔選手を獲得したことは衝撃的だった。 クラブは獲得にかなり苦労したのではないか?

中村: セルティックの契約満了で、日本に帰国するつもりだった。 多くのオファーをもらったけど、断った。 しかし、スペインでプレイすることは自分の夢だったし、断念することはできなかった。 エスパニョールに入団できて、今は大変幸せ。

決心させたのは何?

中村: いつも家族のサポートがあって(自分がいるので)、バルセロナは大きな都市で、子供達の為の日本人学校があることが大きい。 自分にとって、家族が一番大切。

スペインのサッカーの何が惹きつけるのか?

中村: スペイン・リーグは好きなリーグ。 いつも観ていた。 他のリーグに比べて、中盤がゲームを組み立てていく素晴らしいところ。 それにテクニック重視のところ。

しかし、ポッチェティーノ監督は、(フィジカルの)当たり負けは許さないと思うけど?

中村: イタリアのほうが、その意味ではフィジカルはきつい。 だから問題ではない。 

2010年のワールドカップに向けて、代表選出があるけど、日本代表の常連だよね?

中村: 現在では日本代表ということよりも、エスパニョールで結果を出すことに専念している。 ここで結果を出すことが出来なかったら、日本代表にも選ばれない。 だから今はチームのことが最も大事。

エスパニョールでの目標は?

中村: 攻撃だけではなく守備も。

ポッチェティーノ監督はチームのためのプレイを求めるけど、同時に君には自由を与えているよね?

中村: 確かに、ボールを多くもらってゲームを組み立てるのが好き。 そのためには右でも左でも構わない。 監督の言うとおりにプレイする。

ポッチェティーノ監督については?

中村: ここに来る前から、現役時代はアルゼンティン代表のパワー・ステーション(ディフェンダー)ということを知っていたし、昨季の低迷していたエスパニョールを再生させたということも知っていた。 監督はとても若くて、テクニックもあるし、選手に近い。 いつも話しかけてくれるしアドバイスくれる。

ここにきて何か得たものは?

中村: リバプール戦は重要。 あの試合から何をしていけばいいのか知ったから。 自分のチームメイトのスタイルとかプレイのやり方とか、どういう風に自分が絡めばいいのか理解できたから。

エスパニョールに加入してまだ数週間だけど、チームに馴染んできたようだね?

中村: 必要なことだから。 でも本当のことをいうと、チームメイトがとっても助けてくれるから。 皆いい人ばかり。

選手にとっていつも記者に囲まれて、追っかけられる生活は大変だとおもうけど?

中村: 日本の記者さん達と話すことには慣れている。 皆仕事でしていることだし、何の問題もないよ。 もう31歳だし、普通の人間。 一般の31歳の人と同じ。 基本は、静かな生活をしたいし、家族的な人間だと思う。  (サッカー以外のことを)する時間はほとんどないし、今の状況を受け入れている。

お子さんもいるけど、住む場所は決まった?

中村: 決まっているけど、まだバルセロナ近郊で、市内には住まないことだけしか(奥さんには)伝えていない。 家のドアの前に毎日カメラマンが来るのは勘弁してほしいから。

ペララーダの記者会見でフィデユーアが好きだっていっていたけど、他に好きなものは?

中村: 生のカタクチイワシの酢漬け。 あれ最高。 スペインの食べ物は気に入っている。 ここの文化は日本とは異なるけど、イタリアやスコットランドと比べればそうでもない。 それに自分は変化に適応するのに慣れているから。

標準スペイン語が話せるように辞書を片手に語彙を増やそうとしているけど、エスパニョールと契約満了後のことは何か考えているの?

中村: さっきも言ったけど、今はエスパニョールでプレイすることだけに集中。 もっとサッカーが上手くなりたい。 先のことは考えていない。 今のことだけ。

ところで、リバプールとの試合の感想は?

中村: 素晴らしい感動。 スタジアムも素晴らしかった。 リバプールについては、少し疲れていたようだ。 シンガポールで試合した後に(バルセロナ)入りしたわけだし、リバプールにとってこの〔エスパニョールとの)試合はそんなに重要な意味をもつものではなかった。 我々だって、スペインの6部(アマ)のパラフルジェルにいいところなかったから。

リーグ・チャンピオン(バルサやレアル・マドリーのことだと思う)達との試合が待っているね?

中村: そう、すぐだね。 エスパニョールもこれから少しずつ調子を上げていかなければ。 

このように遠慮深い中村俊輔は言葉を選んで答えてくれた。 しかし言葉の端端から、長年の夢、好きなスペイン・リーグでプレイする夢をかなえられたことの喜びが感じとれた。 極東のスター選手に門戸を開いたエスパニョールに今全てを捧げようとしている。

近い将来、エスパニョールが日本に遠征して試合をすることに、最近スバルのTVコマーシャルにエスパニョールのユニフォーム姿で登場した中村俊輔は大賛成。 中村俊輔が言うには、「日本ではスペイン・リーグは有名だし、エスパニョールのファンが増える。 スペイン・リーグの試合も衛星放送で流されるから多くの日本人がエスパニョールのことを知っている。」 

夢がかなえられて、エスパニョールでとっても幸せ。。。中村俊輔

 

 


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