超攻撃的な中村俊輔選手が観れたセルティックSPL第4節対ハーツ戦

8月25日土曜日、スコットランド、グラスゴー、セルティック・パーク、ホームでの対ハーツ戦。　開幕戦の対キルマーノックのホームでの戦いに引き分け、また来週は大事なCL第3予備戦スパルタク・モスクワを迎えてのホームでの戦いがあるので、セルティックの選手はいつもより力が入っていた。　

すでに5対０という大勝なので、TVニュースやスポーツ紙に取り上げられている。　9月初旬にはオシム・ジャパンが海外遠征でのオーストリア戦とスイス戦が予定されており、海外組が召集がかかるので、中村俊輔選手の宿題の仕上がり具合が気になるところである。　

セルティックは今期4名の新戦力が加わった。あと2,3名加わりそうであるが、新戦力で注目はなんと言ってもスコット・ブラウン選手とマッシモ・ドナティ選手であろう。　この2名の持ち場は、中村俊輔選手が右MFと反対の位置である、左MFにSブラウン選手、左ボランチにドナティ選手だが、この2人は役割としてはピッチでは逆転している。　中村俊輔選手が前期のSPLのMVPに輝いたが、Sブラウン選手は若手のMVPを受賞しており、オールラウンドタイプで、運動量が抜群。　一方ドナティ選手は、イタリア時代には守備的MFで、自分がシュートしてゴールしたのは1点しかないっと、セルティック加入時のインタビューに答えていたが、大変身で、守備をするよりゴール狙い。　2人に共通しているのは、パスを出すというよりチャンスと見ると、かなり長い距離を自分でドリブルして責めあがり、自分でシュートするところ。

このため、セルティックのプレイメーカーとして、中村俊輔選手はストラカン監督から、一切どのように闘うか指示を受けることなく、好きなようにやれ・・・といわれているのだが、開幕戦からしばらくはこの2人との連係にはかなり戸惑っていた様子だった、が、このハーツ戦は違った。　2人のエゴに触発されたかのごとく、最初からどんどんペナルティ・エリアまで駆け上がって、自分がボールを持たなくても、仲間がボールをもって駆け上がるのにタイミングを見ている。　

前半9分のマクギディ選手が前線にいたマクドナルド選手（こちらも新規加入で、オーストラリア代表）にロング・パスを出すと、中村俊輔選手はほぼ同時に右サイドをかけ上がり、Pエリアに詰める。　マクドナルド選手はドリブルして左PAでチャンスを伺うが、ハーツのDF3名が守りを固めるので、右に見えた中村俊輔選手にクロスのロブを出すと、ゴール前で、躊躇せず、ダイレクト・ボレーで鋭い蹴りを入れたボールがハーツの主将でDFベラ選手を直撃し、そのままゴール・ネットを揺らす。　結果的にはベラ選手のオウン・ゴールという判定になったが、会場のアナウンスも、セルティックのスコア表でも中村俊輔選手のゴール。　あまりにも至近距離で、強いシュートの被弾で、スコットランド代表DFでもあるベラ選手はピッチに倒れこんだまましばらく立ち上がれない。

ここから、セルティックの選手はまるでシュート合戦のような呈。　皆争って、シュートを打つので、FWヘッセリンク選手形無し。　ドナティ選手は長い距離を自分でドリブルして、シュートで2点目。　中村俊輔選手は守っては、自陣のペナルティ・エリアまで戻って守備をする。　後半に、やはり積極的に攻め上がっていたSブラウン選手がヘッセリンク選手のパスを受けてシュートで3点目。　

次に中村俊輔選手もPA内でハーツの2選手の間をフェイントをかけながらドリブル突破を試みる。　先ほどのベラ選手が堪らず、強引に手で中村俊輔選手を押さえ込もうとしてPKをゲット。　これをヘッセリンク選手が軽～く逆サイドに決める。（以前の試合で、ヘッセリンク選手へのPKでは、中村俊輔選手がPKを蹴っていたことがあるので、お返しか？）　

後半35分の5点目は、Sブラウン選手がこれも長い距離をドリブルで持ち込んだところ、ハーツのDF3人に行きてを阻まれたところ、これも中村俊輔選手が右PAサイドに駆け上がっており、Sブラウン選手はほぼ横バスを出すと、落ち着いて、GKをかわすシュート。　場内は音楽入りで大いに盛り上がる。　アナウンサーは、Shunsuke Nakamura, Nakmura, Wonderful　Goal!の連呼の絶叫が鳴り響く。　中村俊輔選手、何か、MFで、パサーというよりは、頭脳で勝負するFWのような働きを見せました。　何よりも躊躇なく、シュートを選択するメンタリティが培われているのが、はっきりわかった試合でした。