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中村俊輔選手へエールを [表現の形]

今アジアカップ最終予選の速報を見ながら、前半終了で、2対1と日本が負けている。 平山選手がヘディングで1点決めたとこ。

さて今週発売の週刊サカマガNo.1273 2010.1.19 は中村俊輔選手のファンだったら買うべき。 エスパニョールでの中村俊輔選手の置かれた状態をよく取材している。

それを読んで思ったのだが、Lalaの経験が役に立つのではないかと。 中村俊輔選手がこのブログを読んでいてくれるとは思わないが、もしかしたら事務所の人が見て伝えてくれることを期待して。

(ちょっとちょっと、ストラカン監督が映っている。 FAカップ戦のマンチェスターC対ミドルスブラの試合で1対0でマンチェスターCが勝っている。 これでFAカップ戦はマンチェスターUの敗退、アーセナルの勝利と3試合観戦できた)

Lalaがフランス、パリにあるグラン・ゼコールの大学院に行った時のこと。 Lalaは帰国子女ではないが、最初に勤務したのは米国系の外資企業、次は英国系の外資企業、そしてカナダ系、今は日本企業という転職歴。 従って、米国や英国、そしてヨーロッパには仕事で何度か出張した経験を持つ。 英語で仕事をしてきた経験が長いから、普通に考えて、平均的サラリーマンよりは外国人や英語での日常に慣れているほうだと思う。

パリはサンジェルマンのルーブル美術館の対岸、オルセーオー美術館にも徒歩圏の地にその大学院はあった。 大学のほうはパリ近郊に近代的なキャンパスだったが、大学院は古い大理石作りの建物。 最初はアパートが用意できなくて、ホテル暮らし、途中で日本にいた友人のフランス人のマンションを借りることが出来た。

(日本対イエメン、平山シュートで2対2で日本追いついた!)

大学院は非常に国際色豊かで、ヨーロッパや中近東から学生が集まってくるし、勿論フランス人や米国人も。 当時の大学院(MBA)の主要科目はファイナンス、マーケティングそしてIT. また組織論からかなりの教科でグループ単位の活動が求められていた。 1単元は3時間。 朝9時から夜9時まで。 

最初のクラスで、グループにわかれてと教授が指示。 途端にLalaのまわりでは仲良しクラブがグループに。 Lalaが席に近いグループに入ろうとしたら、途端に7割方がさっと居なくなってしまった。 グループの定員が決まっているわけではないのでどうにかその減ったグループに入っていたが、ドイツ人とアメリカ人のカップル、中近東の金持ちお坊ちゃん、シンガポールの怪しげな弁護士、オーストラリア人など。 それでもLalaが受け入れられたというよりは教授がどんどん授業を進めるのでなんとなくそのままということで、グループの課題の小論文(これもグループ単位)のかなりの部分を書いて、英語もまあまあということで、やっとグループの一員として受け入れられた。

(日本対イエメン。平山ハットトリックで日本3対2と逆転だ。)

パリについてまだ1週間ちょっとなのに、長い授業時間に緊張を強いられる授業、友達など誰もいない。 一人の食事。 毎日3度の外食。 なれぬホテル暮らし、かなり勝手の違うパリの生活で、ある日授業中に気分が悪くなり、救急車でパリの病院へ。 それでも入院するほどではないということで処方箋と飲料はしばらくは炭酸をとばしたコーラという生活。 フランス人のマンションに移動。 そして日本に姪の結婚式に参列するため、2泊3日のトンボ帰り。 授業に必要な資料を買い込んで再びパリへ。

日本に帰っている間に別の教科で、グループにはITの課題が課せられていた。 その時のグループのボスは英語も頭もずば抜けていたインド人。 弁舌爽やかで明晰な理論展開ができる達者な英語力で教授や他の学生からも一目置かれていた人。 3日間授業に参加しなかったLalaは課題もグループの他の人に押し付けた形になってしまったので、恩着せがましく嫌味(自分がいるからこのグループはAをゲットできる、だから授業に出ないのか?みたいな)をいったインド人だったが、こちらが参加できなかった理由を説明した後、そのまま動じないと(いうか他に方法がなかったのだが)、グループの一員として扱ってくれてそのグループは成績も良かった。 

それからは無理をしないし、あまり先のことを考えず、クラスで自分を押し出すことに専念した。 教授やグループにアピールするためには、クラス・プレゼンテーション(課題の分析を報告書にまとめそれを皆の前で発表する)にも積極的に参加。 

日本からもってきた資料で小論文にも独自性を出す工夫をし、プレゼンテーションには(実際に発表できる学生はクラスの一握りで一度もプレゼンテーションできない学生のほうが多い)できるだけ参加の意思をアピールし、自分の考えを主張する。 多分そのクラスのなかでプレゼンテーション参加率はトップ10に入るレベルだった。 そして最後はクラスで教授賞を争うコンペティション。 優勝で教授からシャンパン・マグナム・ボトルを贈られた。

パリの大学院は成績を争う場で、ビジネスの場と異なり一切斟酌なし。 日本人は大人しいから甘くみられやすい。 が、実力と評価がものをいう世界では、出せなければ後ろへやられてしまう。 言葉がわかれば、話していることは大抵はたいしたことをしゃべっているわけではない。 自分の居場所を探すというよりは、自分はこうなんだと主張すると、以外と相手は一歩ゆずってくれる。 相手に合わせるというよりは、自分の存在価値を認めさせることで相手が合わせてくるようになる。

中村俊輔選手の大人しい謙虚さを出すことで、逆に中村俊輔選手のよさと強さが相手にとってはわかりにくくなっている一面もあると思う。 バルサではなくエスパニョールなのだから、掛け値なしで中村俊輔選手より実力として上にくる選手はいない。デラペーニャ選手も10月頃の何かの記事で、中村俊輔選手がスペイン・リーグでも有数のテクニシャンであるということを認めている。 だから中村俊輔選手が エスパニョールで遠慮したり、相手に受け入れられようとへりくだる必要はない。 ヨーロッパではそれが悪いほうというか、そういう謙虚さとは無縁の地で、勿論礼儀正しいことは美徳なれど、ましてプロ・スポーツの世界でそういう謙虚さは全然理解されない。 表面はともかく、実際は馬鹿にされるだけ。

 


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