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筑波大教授が科学する中村俊輔のFK [2010FIFA南アWCに向けて]

日本経済新聞が時折サッカーの特集記事というか特別記事を出すことがあることは以前書いたが、2010年1月1日にも元旦第四部としてサッカーW杯特集を別枠で組んだ。 そのなかで「FK、名手の技を科学する」という記事で中村俊輔とCロナウドのFKについて取り上げている。

科学して分析しているのは筑波大の浅井武教授。

C.ロナウド 揺れるボール 予測不能

C.ロナウドノ「ブレ球FK」は予測不能で、科学の分析はまだ追いついていないと、あっさり認めている。 

教授はまず、野球のナックル・ボール、バレーボールのフローターサーブとサッカーのFKを比較している。・・・バレーボールより大きくて重いサッカーボールは最初から最後まで「乱流」(バレーボールのフローターサーブは初速の高スピードが空気抵抗で落ちていくにつれて周囲の空気の流れが「乱流」から「層流」に変わる。 その際の不安定さで渦が揺れるのが主因)の速度領域にとどまっているため。 揺れるサッカーボールの後方に生まれる渦は、従来の球体実験では解明できていない低い周波でうねっているという。

中村俊輔 スピンとスピード 両立

日本が世界に誇るのは中村俊輔のFK。 絶妙なコントロールとカーブに目がいきがちだが、実はスピード豊かで横の回転は控え目にしている。 

中村俊輔 ファーポスト 秒速28メートル、回転数7.6回転/秒

       ニアサイド  秒速27.5メートル、回転数7.5回転/秒

ベッカム          秒速30メートル、回転数8回転/秒

遠藤            秒速24.5メートル、回転数8.5回転/秒

秒速30メートル(時速108キロ)のシュートを蹴るのに必要なパワーは2万250ワット、トレーニングを積んだ人の筋肉の1キロ当たりのパワーを250ワットとすると、81キロもの筋肉が必要という計算。 体幹部分で生み出した強い力を、股関節、ひざ、脚の末端へとむちのようにしならせて伝える。 ロベルト・カルロスの全盛期のシュートは時速140キロといわれた。

超高速の「キャノンシュート」が打てたの本当に選ばれた人だが、チャールトン(イングランド)、クーマン(オランダ)、ロベルト・カルロス(ブラジル)、そして今ならジェラード(イングランド)

ゴール前25メートルのFKシミュレーション:

毎秒8回転、時速70キロ(秒速20メートル)でシュート、キック18~30度の角度なら、9.15メートル離れた壁を越えてゴール。

毎秒8回転、時速100キロ(秒速27.8メートル)でシュートでゴールするにはキック15~18度の角度。

キッカーはスピードと確率の両立とういう難題を乗り越えなければいけない。

中村俊輔のフォームは一見、ボールの外側を左足でこっすっているように見えるが、実際のインパクトはボールの中心からわずかにずれたところ。 角度をつけた足で力強くボールを蹴ることでスピンが生じ、同時にスピードも出せる。

ボールに対して横に近い深い角度で助走するのは、腰の回転を使ってパワー不足を補うため。 体が傾くことでけり足のスイング軌道が大きくなることもパワーアップにつながる。 インパクトの瞬間、下からわずかにこすりあげてトップスピンをかける。 けった後、軸足とけり足が交差してよろけるような独特の格好は、積み重ねてきた工夫を映し出している。

中村俊輔は努力の人だが、その努力を継続してこられるのは天才。

努力は普通の人も結構それなりにしているとおもうが、その努力を何年も一つのことに重ねてこれるというのが、極めることのできるのが天才。


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