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アラゴネス元スペイン代表監督を日本代表監督に―スペイン代表はこう作られた(1) [ヨーロッパ・サッカー]

2010FIFA南アWCの記録としていろいろな週刊誌やスポーツ誌が記念号を出している。 いくつか気になった雑誌は買って、積んであったが、この週末読んでみた。

そのなかでNumber 7/6臨時増刊号は、日本代表の岡田監督を初め主要な選手にインタビューしており、かなり内容も充実。 そして面白い記事を見つけた。

ナンバーノンフィクションW杯篇 3 「アラゴネスの一徹。」 スペインを変えた老将の哲学

文 豊福晋

非常に長い記事なので、興味のある方バックナンバーを探して購入していただくとして、

記事の最後のほうにアラゴネス氏の言葉として

「・・・私はまだまだ現役で監督をしたい。 サッカーは私の人生だ。 年齢はモチベーションを下げるというが、私の人生はまったく反対だ。 来季は恐らくどこかで監督をやるだろうね」 アラゴネス氏はいま72歳。 

アラゴネス氏はスペイン代表のサッカーを変えた人といわれている。 

スペインは1964年のEuroの優勝以降、2008年のEuro2008の優勝まで、44年もビッグ・タイトルとは無縁だった。 そして2010年WC初優勝。 この44年の間、世界のなかでスペイン代表のサッカーとは、勝てないサッカーの代名詞。

アラゴネス氏はEuro2008の優勝時に「優勝と同じくらいに嬉しかったのは、私のスペインがみせたサッカーであり、この国のスタイルを提示することができたことだった。 スペインは世界のモデルになれる。 あのレアル・マドリーや、70年代のブラジル代表、そして現在のバルセロナのようにだ。 それだけ優れたサッカーを我々は見せることができたんだ」と話している。

アラゴネス氏がスペイン代表監督に就任したのは2004年の8月。 

「この国に独自のサッカーのスタイルを築きあげること、一番の目標はそれだった。 世界を見ると、どんな国にも、その国独自のサッカーというものが存在する。 誰もがオランダはどんなサッカーをするのかを想像できる。 高いフィジカル能力を生かしたドイツに、テンポの速いダイレクトなイングランド、イタリアのカテナチオ、ブラジルやアルゼンチンにも、それぞれの色がある。 私は長い間自分に問いかけとった。 スペインのサッカーとは一体何なのかということだ。 ブラジル人のように攻めるのか、イタリア人のように守るのか。 サイド攻撃を生かすのか。 中央から攻めるのか。 この国には"Furia"という抽象的な言葉以外、なんの色もなかった。」 (Furiaとは熱とか怒りを表す言葉)

そしてアラゴネス氏はバルサのMFシャビ(当時24歳)を見だす。 シャビは代表に呼ばれても先発にえらばれることもなく、出場時間はわずかだった。 

アラゴネス氏は選手時代、中盤で攻撃を作るMFで、ピッチ全体を走り回っては、チャンスを作り、得点にも絡んだ。 そして似たようなタイプの小柄な選手シャビを見出した。

「シャビがいれば、私が目指すサッカーを代表で実現できるかもしれないと考えた。 そのためにシャビをチームの中心においた。 やつは私のように攻撃のオーガナイザーだった。 まあ、私のほうが得点は取っていたがね。 得点王になったこともあるんだ。 だからシャビにはよく言ったもんだ。 お前はもっと点を取れ、バルサでシーズン15、6点は取らなきゃならんと。 最近の世の中は、何かとアシストにうるさいが、アシストすることがまるでゴールと同じくらい評価されるようになっている。 しかしそれは間違いだ。 サッカーというスポーツの肝は、結局のところゴールにある。 代表を率いた4年間で、シャビやイニエスタには口を酸っぱくしていった。それもあってか、2人ともこの4年間でずいぶんと得点力が上がった。 まあ、まだまだだがな。」

シャビは言う。

「アラゴネス監督はスペインという国のサッカーの力を信じていた。 彼は僕らにいつも言っていたよ。 信じろ。 俺達の国は強い。 だからボールを持ち続けろ、と。 ボールを持って、パスを繋いで、そして俺達が攻撃をしている限り、お前らが世界一なんだとね。 アラゴネス監督が求めるサッカーは、まさに僕の理想だったんだ。」

 

 

 


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