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アラゴネス元スペイン代表監督を日本代表監督に―スペイン代表はこう作られた(2) [ヨーロッパ・サッカー]

アラゴネス元スペイン代表監督の言葉は、あのスペインでも44年も掛かったということがよく分かります。 日本はまだ16年。 まだ普通に考えれば28年、あと7回は4年毎のW杯に出場しなければ。

さて、続きです。

シャビを代表の中心に据えたアラゴネス元スペイン代表監督が断行したのは、大幅な選手の刷新だった。

シャビがアラゴネスのスペイン代表の中心に君臨するようになり、シャビを軸にしたショートパスの連続とボールポゼションというスタイルを追求する。 シャビはドイツW杯予選で10試合に出場し、本大会出場に大きく貢献。 チームはベスト16で対戦相手フランスに負けた。

アラゴネス監督は言う「W杯とはああいうものなんだ。 スペインは先制して、チャンスを作り続けた。 カウンターからリベリにやられて1対1となったが、83分まで完璧だった。 大会後にはいろんな人に言われた。 スペインはまた負けたと。・・・結果は出なかったが、私はスペインは正しい道のりにいると実感できた」

敗戦のなかで得た確信で、多くの批判にも信念を曲げなかった。 そしてどんな選手も、そのサッカーを実現するために呼ぶ。 

ユーロ予選の北アイルランド戦で2対3で敗れたスペイン。 アラゴネス監督は数人の選手に直接代表をはずす理由を告げた。 ラウル・ゴンザレス、ミチェル・サルガド、ホアキンなど。

「私はどんな批判も気にしなかった。 ラウルのポジションにビジャやトーレスがいたし、その選択には自信があった。 ・・・メディアは4-3-3とか4-2-3-1だとかそんなことばかり気にするが、戦術やシステムは試合中あまり関係ないんだ。 一度試合が始まれば、90分間でどんどん変わっていく。 それよりも大事なのは、選手が高いモチベーションで、どんなサッカーをやるのか理解していることだ」

就任期間中、アラゴネスが続けてきたことが、試合前の選手との対話だった。 指揮官は一人ひとりと顔を合わせ、それぞれに言葉をかけた。

シャビは言う「勝つぞ、と彼は何度も言ってた。 スペインはいま理想的なサッカーをしている。・・・彼はいつも選手に声をかけてくれた。 悪い時は何をやっているんだと、そしていい時は思いっきり褒めてくれた。 それは選手にとってありがたいことなんだ。 アラゴネスは僕ら選手に自信を与えてくれて、そして選手としての僕を信頼してくれた。 あんな監督、僕は初めてだった。 間違いなく僕のキャリアの中で最高の監督だった」

アラゴネスは古典的なウィングを廃し、同ポジションにシルバやイニエスタ、カソルラを置いた。

「サイドに張り付くのではなく、中央にでてボールに絡む。 ポゼッションを高めるためにはそれが必要だった」

「スペイン人の特性を考えると、"Furia"(熱情)だけでは勝てない。 今では多くの国に3、4人、2メートル近い選手がいる。 ドイツ、イタリア、セルビアなどに真っ向から挑んだらかなわない。 ただ、我々には技術があった。 長所を生かし、できる限り弱点をかくすこと。 そのために私はボールを大事にした。 ボールと共に攻め、ボールと共に守った。 自分達がボールを支配している限り、相手には攻められることはないわけだ」

 


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