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グラスゴーの北、ヴァイキングの眠るラス村に行く  [グラスゴーの旅]

今回のスコットランド、グラスゴーの旅では、国際免許証を準備して行った。 丸1日フリーの時間があるので、レンタカーを借りて少し遠出してもいいな。。。と思っていた。 少し前だが、仕事で欧州と英国に出張した際に、数週間滞在した英国で、帰国する前にまとめて代休(出張で欧州を移動すると土日がなくなるので)を消化することが可能だったので、ロンドンから車で数日間かけて、ストラッドフォード・エイボンやコッツウォールズなど回った。 ホテルはロンドンで長期滞在したホテルから予約を入れていった。 

中々楽しいドライビングだった、とはいっても、あるホテルに到着したのは夜の9時を過ぎてしまったこともあり、最初の頃はフリーウェーから目指す街といっても、城壁があって、古い街道に入るための降りる出口が分からなくて同じ道を3回も回ってやっとたどりついたり、ストラッドフォード・エイボンに行く道では、前に観光バスが走っていたので、それについていったら難なく目指す場所についたり。。。などなど。

ところでグラスゴーは英国全体でみれば中西部になり、例えば南に下れば、あのピーターラビットの湖水地方も以外と近いし、エディンバラやゴルフのセント・アンドリュースは勿論、あのハリーポッターの映画に出てきた鉄道の高架陸橋、そしてネッシーで有名なネス湖も、1日で行こうと思えば行けない距離ではない。

とはいえ、スコットランドをドライブして旅行するにはそれなりの準備も必要なので、少し無謀かしらとも思いつつグラスゴーについた翌日、観光センターに行った。 とりあえず、1日でいけるツアーを聞くと、出発日によってツアーが限られている。 一番遠出になるネス湖は生憎予定している日は開催されない。 そこで、スタッフの人にレンタカーで行くのは難しいかと尋ねたら、少し目を見開いて、レンタカーを借りるならガイドを雇う必要があり、それにガソリン代もかかるから、バスツアーの方がお勧めだといった。 

ガソリン代は覚悟していたが、ガイドを雇えとは驚きだった。 見知らぬガイドを助手席に乗せて運転するのは少し気が重いので、バスツアーにした。 2コースあるといったが、訪れる場所はほぼ似通ったものだが、一つはスコットランドのあの有名なスコッチウィスキーの蒸留所を訪れるのが入っているという。 料金もほぼ変わらず。 

洋酒や飲料の世界は昔クライアントとして仕事の関係があったので、そのあたりはかなり知識として持っているが、元来飲酒はあまり嗜まないので、蒸留所が入っていないツアーを予約した。

朝、指定されたジョージスクエア公園の観光センターの前のバス停のところにかなり余裕をもって行くと、なんとインド人の家族4人が既に先客として待っていた。 両親に2人の息子さんという家族。 旅行パンフレットを出して、同じ?と聞くと、そうだという。 グラスゴーはロンドンと異なり、かなりスコットランド系やアイルランド系の白人の社会である。ロンドンではインド人や香港系中国人ががかなり幅を利かせているし、アフリカ系の人も多い。 それから比べると、グラスゴーのセルティック・パークの観客を見て、一番に思うのは、あまり混血が進んでいない白人社会であるということ。 

バスの出発時間が迫ってきて、やっとそれらしい中型のバスが来た。 カップルも何組かいる。 バスの運転手さんが、ドアを開けてくれたので、インド人の4人に続いて乗り込む。 2席と1席になっていたので、1席の一番前の特等席に座る。 十数名でほぼ揃ったと思ったら、最後に来たのは女性が車椅子のカップルだった。 瞬間、席を譲るべきかと思ったが、車椅子から立ち上がった30代と思しき女性は不自由ながらも自力でバスによじ登り、奥の席へと進んでいった。 介助している男性も慣れた様子。 バスの運転手さんは、車椅子をバスの後ろの荷物入れにしまって、出発。

バスの運転手兼ガイドさんで、生粋のスコットランド人だという。 大きな声で"Good Morning!"という。 乗客は少しあっけにとられて、誰も返事をしない。 すると少し怒ったように自分の名前とスコットランド人だと自己紹介。 スコットランド人だから挨拶を返してくれないと気分が害されたという。 もう一度"Good Morning!"とまるで、幼稚園の先生のように繰り返す。 今度は乗客は全員挨拶を返す。 ブルーグレーのカシミヤのセーター着た金髪でお腹でっぷりの人のよさそうな運転手兼ガイドさん。

するとスコッティッシュを喋る人間はいるか?と聞く。 インド人の家族の長男らしき人がインド英語だという。 運転手さんがこちらを見るので、思わずEnglishを喋るといってしまうと、何?Englishをしゃべるだと???と一番聞きたくない答えを聞いた風に顔をしかめるので、シマッタとおもい、慌ててアメリカン・イングリッシュだと言う。 すこし目をくりくりとさせて、バスを出発させる。 大きな声で世間話も挟みながらグラスゴーのことやら、これから向かう観光地の説明を開始する。

フットボールが好きな人はいるかという問いに先ほどのインド人の長男が、グラスゴーで職を得たので、ここで暫く頑張るつもり、サッカーも好きなんて応えている。 何と運転手さんはレンジャーズのサポーターだった。 Lalaは、セルティック・パークで買ったパステル・カラー(ライト・グリーン、グレー、ホワイトの縞)のプルオーバーを着ていたが、どうせ敵さんすでに気付いているだろうな。。。グラスゴーで日本人の観光客を見たら、中村俊輔選手に会いに来たことぐらい常識だろうと思ったので、そのままにした。

道路は空いている。 がらがらでどんどんスピードが出る。 原則大きな道の交差点という発想はないので、ロータリーに入って、方向転換していく。 1時間もすると、英国最大の淡水湖ローモンド湖の湖畔に出る。 正確にはグラスゴーの北西34km。 夏には有名はリゾート地。 ローモンド湖の西岸にあるのがラス村。 最初の休憩地。 こじんまりとしているが、昔、ヴァイキングが侵略してきて、大きな戦いがあり、最後はスコットランド人が彼らを撃退した有名な場所。 先祖には北欧のヴァイキングの血が入っているらしく昔の墓もあるという。 

駐車場からすぐ湖畔にでる。 静寂につつまれた大きな湖。 小さな桟橋が突き出ており、水鳥が舞っていた。 波打ち際に大きな黒い犬を2匹つれた家族が散歩している。 犬は寒さをものともせず、果敢に湖に入っていく。 ご主人も短パンでいつでも水際OKという勇ましさ。 空気は冷たく、とてもコートなしではいられません。 (続く)


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