SSブログ

夕闇のスターリング城(グラスゴーの旅-終章) [グラスゴーの旅]

スターリング城の王宮、礼拝堂、大広間などを見て回って、中庭に再び佇むと、外はすっかり薄暗くなっていた。 慌てて時計を覗くと4時半にまだ少し間がある。 しかしスコットランドはかなり北に位置しているので、11月末では、かなり日が暮れるのが早い。 確か城は5時に閉館になるはず。 城壁はあまり高くないので、所どころ、城の外側の様子がわかるようになっている。 城壁も何重かになっているところがあり、場所によっては大砲が設置されている。 

城壁の北側の向こうはハイランド、そしてエディンバラのある東側、南側はグラスゴー、西側はローモンド湖がある位置関係。 東側と南側は町が続いており、夕闇の中にその明かりがオレンジ色と黄色にひかって、とても綺麗。 南側は、城の高さが実感できる、深い切れ込みが谷にようになっていて、スターリング城はハイランドの続きのかなり高い位置に建てられているのがわかる。 しかも結構細長い。

王宮の外側には中庭とは別に、小さな庭が造られており、低い城壁で囲まれている。 王宮など建物がピンク、グリーンにライトアップされていて、夢のような可愛らしさ。 小さな庭は南と西に面しており、一番奥、城壁の側に大きな木が一本立っている。 まるで、THE LORD OF THE RINGSに出てきたミナス・ティリス、ゴンドールの白亜の城の中庭にあった生命の樹のような姿。 

エディンバラ城を訪れた時も感じたのだが、スターリング城はまるで、このトールキンの「指輪物語」がスコットランドを舞台に架空の地名にしてあるだけで、モデルはここのような気がする。 エディンバラ城もスターリング城も中世の騎士達が、馬に乗ったまま、下からぐるぐる回りながら城に登っていく雰囲気がある。 城の中は元の地形のまま石畳になっているので、どこも坂道になっているのだ。

ライトアップされた城の写真を撮っているうちに、すっかり暗くなってしまい、城のみやげ物店も閉めかかっていた。 慌てて、集合する場所である、城の外の広場の駐車場に向かうと、アレレ? バスが無い。 1台お客を待っていた大型バスはあのキルトを着けた運転手さんのもの。 それもすぐにお客を乗せると出発してしまった。 これはどうなったのか? 時間を間違えて、積み残されてしまったのか?とあわてる。 グラスゴーまでタクシーを呼ばねばならないのか? 呼んでもらうにしても、城は閉館時間なので、頼むような人はいるのか。。。などと次々に頭をよぎる。 

駐車場に残っている車は、自家用車が数台。 ヤバイ! と思ったら、日が暮れてほとんど闇に包まれた城の事務所の前の細い歩道に車椅子を押す男性の姿が見えた。 このカップルは、そう、グラスゴーからバスで一緒だった人達。 ほっとして近寄って、話かける。 車椅子を押している男性は、バスは5時チョット前に戻ってくるといっていたから大丈夫という。 良かった。 車椅子の女性は奥さんで、車椅子のままやる競技の選手だといっていた。

暗闇に包まれた城の駐車場には、三々五々、バスのお客さんが集まってきていた。 間もなく凄いスピードで、坂道を上がってくる我等のバス。 乗り込んだあとはまっしぐらにグラスゴーへ。 1時間半のドライブ。 疲れで眠ってしまうバスの乗客達。 気がつくと、クリスマスのイルミネーションで光輝くグラスゴーに着いていた。 おしまい。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 2

スミタン

Lalaさん、スコットランドの素敵なレポートをどうもありがとうm(_ _*)m

毎回、楽しく楽しく読ませて頂きました(*^ - ^*)

とくに、スミタン的にはハギズを試食した話が印象的でしたσ(’- ’*)

俊さんのお気に入り・・・
でも、はなまるマーケットでは、あきらかに出演者のには不評な料理だったんだよね。
興味ありました。
もしスコットランドへ行くことがあれば、スミタンも絶対に挑戦するねヾ(’- ’*)

俊さんがようやくトレーニングを再開して、年末にして良いニュースが伝わってきたね。
Lalaさんにとって来年が良い年でありますようにo(*^ - ^*)o
by スミタン (2007-12-30 21:28) 

Tantan-Jiji

→スミタンさん、 ご訪問ありがとうございます。

確かにハギス料理については、はっきり言って、グラスゴーでインタビュー
受けていた時にも、進行役の中西さん(?)でしたっけ、かなり試食には怖
気ずいていて、ほとんど口にしなかった印象があり、

Lalaもこのチャンスを逃すと、一生食べることはないだろうと、思い切って
注文して、食べました。 美味しいかどうかは確かに評価はわかれます
が、モンゴルの料理に近いと思いました。 モンゴルにも昔旅行したよ。

もし、もう一度スコットランドに行くことが可能なら、また注文すると思いま
す。

ロンドンを経つ際に、トランジットで向こうの通関所に詰めていたイギリス人
は、ハギスを食べたといったら、5人に4人はチョット嫌な顔しました。 それでも1人は、あら美味しいよね!私は好きだ。 とフォローしてくれる人がいました。 また同じ場所でアイスクリームが美味しかったといったら、5人のうちの1人の弟さんが、アイスクリーム専門店をもっているから、今度来たら是非試して。。。といっていました。

ハギスはスコットランドのものなので、イギリスとスコットランドの微妙な位置関係がお互いの文化に対する反応を微妙に影響している、その象徴的なものでしょう。

2008年は中村俊輔選手にとっても、スミタンさんにとっても、良いことが来る年でありますように。

Lala
by Tantan-Jiji (2007-12-30 22:27) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。