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FIFAが分析するパス・サッカーとカウンター・サッカー(4) [ヨーロッパ・サッカー]

2つのプレー・スタイルについて、どちらが優れているかということよりも、ビルド・アップに時間をかけるパス・サッカーの場合、相手が守備を固める時間を与えることになるので、敵陣での突破にはよりテクニックが優れ、なおかつ1対1に強い選手を多く擁している必要がある。 

クラブ・ワールド・カップの決勝戦、バルサ対エストゥディアンテス、について、 120分の試合で、相手PA内に何回切り込んだかという統計で、バルサは69回切り込んで、7回ボールを奪われたが、エストゥディアンテスは2回で1回だけ成功。 

チームに所属する選手のタイプやテクニックなど様々な要因があろうが、これはエストゥディアンテスの選手がバルサの選手よりテクニックが劣っているという意味ではない。

パス・サッカーに重要なものは

1.ファースト・タッチの質。 最上の例は、バルサのメッシ、シャビ、イニエスタ。

この3人に共通しているのは、ドリブル・テクニックと相手DFを置き去りにするターンやペース・チェンジ。 

2.強力なストライカーや空中戦に強いFWを必ずしもチームに入れておく必要はない。

3.長距離を速く走る能力よりはマークをはずす素早い身のこなし

スピードは現代サッカーにとっては不可欠だが、パス・サッカーではカウンター攻撃に必要な長い距離を全力で走り回る必要はない。

一方、カウンター攻撃サッカーに必要なものは:

1.ロング・ボールやクロスからのボールを受け止めて一発でしとめる強いFW

2.スプリンターやカウンター攻撃に不可欠な走力およびスタミナにすぐれた選手

これは攻撃がうまく行かなかった場合に、素早く自陣にとって返す走力と体力も含まれる。 普通、40~50メートルを全力で、しかも何回も走れる能力。 そして相手チームがポゼションを誇るとプレスに始終する体力。

3.カウンター攻撃主体の場合、FWには本当に高い能力が求められる。 ボール・コントロール、シュートの精度、相手GKと1対1になった時の能力。 

こうなると、イブラヒモビッチのようなフィジカルに強く、足元技術も高く、スピードもあるFWをどのチーム、これはパス・サッカーであろうとなかろうと、も欲するのは当然。 

最後の図解図は、2009年クラブ・ワールド・カップの準決勝バルサ対アトランテの試合で、バルサのリオネル・メッシがゴールを決めた時のもの。

DSC01278FIFA2010Mar5.jpg

こうみると、できれば、強いFWを擁してMFはバルサ・タイプのパス・サッカーができるテクニックがあるチームで、SBとDFは50メートル走で最低7(6でした。 オランダ代表のロッペンは100メートル10秒6ぐらいで走る)秒台で試合を通して10回ぐらいは往復できる選手がいるのが最高ということ・・・のよう。

 

 


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